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恋するインテリジェンス③ 収録レポート



※本レポートには作品のネタばれが含まれますのでご注意下さい。

先日、都内スタジオにて丹下道先生の『恋するインテリジェンス3』の収録が行われました。
本作品はDisc2枚組、さらに2組のカップルのストーリー構成ということで、数日に分かれての収録となりました。

まずは法務省組・鷹見×楚和の『初恋のシュヴァルツリステ』からの収録です。
収録当日、続々とスタジオに入られるキャストの皆さん。 全員が揃ったところでご挨拶が行われテスト収録に入ります。
数シーンを演じていきながらそれぞれのキャラクター設定を行います。

鷹見泰輔役の佐藤拓也さん。
法務省訟務局に勤めるイケメンエリートですが、もう第一声から声だけでかっこいい!
まさにできる洗練された色男という雰囲気で、漫画から鷹見が飛び出してきたようです。
さらにもう少し余裕さ、軽さを出してもいいかもというスタッフからの要望に「はーい」と返事をされる佐藤さん。
テストからスタッフ一同納得のクオリティーです。

楚和禎人役の古川慎さん。
法務省入国管理局の課長で感情が表に出辛いキャラクターを、抑えた低いトーンで演じて下さいました。
まさにクールビューティーという風情が素敵です! 基本ラインはテストのまま、さらにプロデューサーから「インテリジェンスを意識して、
また外面はすましていても内面は揺れ動いているさまをうまく表現してほしい」とリクエストがありました。

その他、各キャラクターの的確なイメージや要望などもキャストの皆さんに伝えられ、 キャラクター設定が終了しました。

テストが終了したところでいよいよ本番がスタート。
物語は、鷹見が仕事の事情で女性と会食をしているところで楚和の姿を見かける…というシーンから始まります。

法務省のエリート同士、かつ幼馴染の恋物語を描いた本作。 実は幼い頃から想いを寄せあっているのですが、お互いの気持ちに気づかない二人。
ストーリーは、ストイックで恋愛に興味なしという風情の楚和が怪しいVIP向けのエスコートクラブに関わっているのでは?と
鷹見が疑惑を持つことから展開していくのですが…。

軽妙洒脱なふるまいが何ともかっこいい鷹見。 佐藤さんの艶っぽい声と演技もあいまって、何とも魅力的なキャラクターです。
本作は鷹見視点で進んでいくのですが、ナレーション・モノローグだけでなく通常の台詞も多くほぼ全ページ喋りっぱなし。
脚本をチェックしていると、難解な漢字やカタカナも多く「大変だ…」と思っていたのですが、そこはさすがの一言!
まさに鷹見そのものといった雰囲気で流暢かつスマートにセリフを紡がれます。
キャストの皆さんが難しい台詞回しに苦心していると、冗談を言ったりして収録ブースを明るい雰囲気にして下さる佐藤さん。
ムードメーカーであるだけでなく、細やかな演技で鷹見のいろんな表情を見せて下さいました。
洗練された物腰が女性をひきつける鷹見。佐藤さんが声のトーンを絶妙に調整しながら、 誰もが納得する色男っぷりを表現して下さっています。
かと思えば、楚和が男性と関係していると勘違いして嫉妬にかられる場面では激情を見せたり。
声のトーンを落とし低く囁いたり、声の圧に強弱をつけたりしながら、かっこいいだけでない鷹見の魅力を見事に表現して下さいました。

楚和を演じられる古川さん。
クールな中にもどこか艶っぽいトーンを基本に、憂いさえも感じさせる雰囲気で、鷹見への想いを秘め…と揺れ動く感情を丁寧に演じて下さいました。 『高嶺の花』と周囲からは思われているにも関わらず、自分に自信が持てず、叶わない恋心を抱いている楚和の切ない感情を繊細に表現して下さる
古川さん。 要所要所で隠された想いを垣間見せたり、抑えた中に様々な感情のニュアンスをのせなければならないキャラクターですが、
聞いているこちらがもどかしくなってしまうほどの演技で楚和の心情を表現して下さっています。

表向きは興味なさげにふるまいつつも鷹見の華やかな女性関係に苦悩する楚和と、楚和に恋人の影と怪しいエスコートクラブとの関係を感じ
動揺する鷹見。そんなある日、鷹見は楚和をとあるホテルで見かけ現場に乗り込むのですが――。

ネタバレになってしまうので詳しくは言えませんが、そこからの肌を重ねるシーンはとにかく濃厚としか言いようがありません…!
原作そのまま、小淵議員を前にしての場面では、正体を隠しているため声を出さずに楚和を責める鷹見に対し、
その愛撫に翻弄される楚和がセクシーすぎます!!
佐藤さんの喋らずにどこをどうしているかわかる演技もすごいのですが、それを的確に受けて応える古川さんのかけあいは必聴です!
そして自分を抱いているのが鷹見だとわかってからの戸惑いと感じ方は破壊力満点!!
古川さんが「史上最高数(笑)」、佐藤さんが「もう必死(笑)」と仰るほどの激しさは、聞いているこちらも酸欠&汗だくになりそうなほどの
ボリュームで、ドキドキ&すごすぎて感心させられるほどの仕上がりになっています。ぜひお聞き逃しなく!
息ぴったりのお二人の演技をご堪能下さい。

そして物語のクライマックス、誤解がとけて想いが通じ合う場面では、すれ違った分幸せになってよかったとしみじみ思わされます。
ちょっと意地悪な、でも愛情に溢れた鷹見の声音に、戸惑いつつも喜びを隠し切れない楚和。何とも胸がキュンとするシーンに仕上がっています。

お二人の熱量溢れる演技に聞き惚れているうちに、『初恋のシュヴァルツリステ』の収録は無事終了となりました。

そして次は財務省組・土門×円の『数式は鷹に恋をする2』の収録です。
この日もテストで各キャラクターの声質や性格などを確認します。 前作の音声を聞きつつ確認を行ったのですが、
約4年前の音声ということで照れる鳥海さん。

森川さん「鳥ちゃん変わんないねえ。かわいいね~」
鳥海さん「恥ずかしい~もう止めて~(笑)」

と、序盤から笑いのたえない雰囲気で収録が始まりました。

志山円役の鳥海浩輔さん。
財務省関税局に所属する頭脳明晰なエリートですが、前作同様、クールな中にも若干天然な可愛さをのせて演じて下さいました。
爽やかで知的な雰囲気にどこか愛らしさがにじんでいて、周囲の憧れの的になるのがわかる説得力ある役作りです。

土門統英役の森川智之さん。
まさに第一声からフェロモンむんむん、エリート中のエリート然とした森川さんの秀麗な役作りはまさに土門そのもの!
思わず周囲から「かっこいい~」という声がこぼれるほどでした。

また、円の養父・志山頼久役の宝亀克寿さん。
独特の重厚感ある声音ながら、円を溺愛しすぎてコミカルになる様子が楽しいです!かと思うと、シリアスな場面では深みのあるしぶい演技が
味わい深くさすがの一言。頼久が登場すると「パパすごい(笑)」と思わずブース内がどっと盛り上がるほどの存在感です。

また、円の上司・差形怜司役の千葉一伸さん。
クールでありながら気だるげな雰囲気で、どことなくにおいたつ色気が感じられます。

前作から4年ぶりに演じられるとは思えない皆さんの演技にテストは一発OK。 その他のキャスト陣もキャラ作りを終え、いよいよ本番へ。

『数式は鷹に恋をする』は、財務省に所属する円と土門が繰り広げる恋物語。
今回は円と養父・頼久の過去を描いた『call me PAPA』と『数式は鷹に恋をする2』の2編で構成されています。

『call me PAPA』では、円の養父・頼久が友人の息子だった円を引き取って家族として暮らしていこうと奮闘する様子と、
父と子の心の交流をメインに描いています。

父・頼久の若い頃を演じて下さった名村幸太朗さん。
なかなか心を開こうとしない円に戸惑いつつも一生懸命愛情を傾けるのですが、台詞の一言一言から円への慈しみや愛情が伝わってきます。
不器用ながらも円を愛おしむ様子に胸があたたかくなります。

そして、円の子供時代を演じらえれるのは七瀬彩夏さん。
愛情をもって接してくれる頼久に嬉しく思いつつもなかなか素直になれなかったり、生まれてくる弟の存在に苦悩する様子は涙なしには聞けません。
うまく言葉にならない感情を息づかいや間を使って絶妙に表現して下さっています。 その健気さといったら…!

今ではなんだかんだ言いつつも円の恋人・土門が嫉妬するほどラブラブな親子ですが、この二人の間には紆余曲折あっての今なんだなと感じられる
素敵なストーリーになっています。

そして『数式は鷹に恋をする2』は、前作で恋人同士となりラブラブな日々を送る円と土門のその後の物語です。

自分を溺愛する養父・頼久と、ことあるごとに彼を挑発する恋人・土門の間で板挟みになってしまいケンカをしてしまう二人。
父を挑発する理由を言わない土門に思わず感情的になってしまう円。
鳥海さんが声のトーンを沈ませたりセリフのスピードに緩急をつけの円の心情を繊細に表現されています。
一方、父・頼久に嫉妬しているとは言えない土門。
お互いを愛しているが故の些細な諍いに、聞いているこちらもハラハラドキドキさせられます。

さて、キャラクター同士の怒涛の台詞のやりとりや流れるような愛の語りが丹下先生の原作の魅力の一つでもあるのですが、
開始早々、キャスト陣の丁々発止の台詞のかけあいは聞きごたえ満点!
恋愛の場面はもちろん、仕事の場面での専門用語や長台詞等もまるで映画を観ているようです。

その美貌故に、N田町で絶大な権力を持つ中富議員に目をつけられてしまう円。
中富の差し金で現れた尾藤と差方、円のやりとりは腹の探り合いやかけひきが台詞のやりとりから絶妙に伝わってきます。
緊張感漂う場面にもご注目下さい!

中富の陰謀にはめられ自宅に連れこまれる円。
海千山千の中富とその子飼いの横辻、谷部は、円に卑猥な言葉を投げつけ不埒なふるまいをするのですが…。
その場面、中富を演じられる飛田展男さんのねっとりしたねちっこさ、他議員達のふりきりっぷりがすごすぎます…!
息をのむようなねっとり具合に、手に汗握ることは間違いありません。 そして3名から攻められる円の色っぽさがすさまじいです!
あちらこちらからの言葉責めと伸びてくる手に嫌がりつつも羞恥を覚える円の姿は破壊力抜群♥
思わず聞いているこちらもニヤニヤが抑えられないほどのセクシーさです。

そんな恋人のピンチに駆けつけるのはさすがのスーパー攻め様・土門! 円をド派手に颯爽と助けに現れる場面はアクション映画を観ているようです!
そして土門VS中富の場面では、食わせ物同士の対決といった雰囲気がムンムン。
森川さんと飛田さん、演技派同士のかけひきは迫力満点です。

そして円を救い出した後、物語のクライマックスでは、土門が不安や隠していた円の父・頼久への嫉妬心をあらわにします。
完璧に見えていた土門の劣等感や葛藤をストレートに表現される森川さん。
円への愛情を語り、その真摯な言葉と演技に土門の心情が痛いほど伝わってきて、可愛ささえ感じられるほどです。
そんな土門の気持ちに触れ、愛情を再確認する円。 お二人の紡がれるセリフにお互いへの深い愛情を感じて、
聞いているこちらも幸せな気持ちになりました。
とても素敵なシーンになっていますので、ぜひ最後までじっくりとお聞きください!

そして、お楽しみの肌を重ねるシーン。
プロデューサーより「ベテランの技見せて(笑)」との声に笑いがこぼれる収録ブース。
「いっちょやってやりますか(笑)」との森川さんの言葉通り、長い!濃い!最中の台詞が多い!と、とにかく破壊力がすさまじいです…。
フェロモンの塊と言わんばかりの、艶っぽい声音でのエロス溢れる土門の怒涛の言葉責めと、それに翻弄される円の怒涛の甘い声には赤面必至!
聞きごたえ満点の刺激的な内容になっていますが、もちろん原作ファン期待のお父さんプレイもありますので、愛の溢れる二人の♥シーンに
ご注目ください。

ちなみに余談ですが…。
こういう場面では通常他のキャストの方々は退出して頂くことが多いのですが、「勉強させて下さい!!」とお二人にお願いされる若手キャストの方に
「久しぶりだから恥ずかしいな~」と照れつつも快諾される鳥海さんと森川さん。
若手キャストの方の熱心な視線を背中に浴びながら、息のあったかけあいを繰り広げて下さいました。

以上、キャストの皆さんの熱演により収録は順調に進み、無事本編が終了となりました。

また、購入者早期予約特典の『古川さん&佐藤さん、鳥海さん&森川さんによるフリートーク』。
作品の内容やキャラクターに関して、たっぷり濃厚なお話を繰り広げて下さっています。 印象に残っているシーンやそれぞれのキャラクターに
共感できる部分、演じるキャラクターに似ているところ、…等、仲良しのメンバー同士わきあいあい、笑いのたえないお話が繰り広げられました。
「Iタリア仕込み(笑)」「(水をドン)まずお前が落ち着け(笑)」「BLの聖地(笑)」「8割なぶられていた(笑)」「土門で予約します(笑)」等、 楽しいここでしか聞けないお話がつまっています。 ぜひぜひこちらもお楽しみ頂きたいと思います。

丹下先生が描かれた魅力的なキャラクターと世界観を音で表現できるように、拘りに拘った収録は無事終了となりました。
2019年7月28日発売『恋するインテリジェンス3』。 皆さんぜひお楽しみください。


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