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Recording Report

なんか、淫魔が見えちゃってるんですけど 収録レポート

  

※本レポートには作品のネタばれが含まれますのでご注意下さい。

某日、都内スタジオにて松雪奈々先生原作のドラマCD「なんか、淫魔が見えちゃってるんですけど」の収録が行われました。
本作品は、以前弊社で発売されましたドラマCD「なんか、淫魔に憑かれちゃったんですけど」の続編となります。
淫魔に憑りつかれてしまった美和と彼の部下である渡瀬が繰り広げるドタバタラブコメディ。大人気「淫魔シリーズ」第二弾です。
(前作をまだお聞きになれていない方は、本作と合わせてお聞き頂ければ幸いです!)

朝早くからの収録にもかかわらずキャストの方々は元気いっぱいのご様子。
本シリーズ第一弾の思い出話等をされたりと、スタジオ内は和気藹々とした雰囲気に包まれていました。

全員が揃い、キャスト紹介の後、テスト収録へ。まずは前作の声を聴きながら、キャラクターを確認していきます。
キャストの皆さん、それぞれセリフを復唱したり、声の高低を調整されたりして、テスト収録に臨まれます。

美和孝博役の鳥海浩輔さん。38歳という年齢を意識して、少しくたびれた雰囲気で演じてくださいました。
けだるげな雰囲気が素敵だったのですが、さらにオヤジっぽさを前面に出すというよりも、年齢感は残しつつも艶っぽくフェロモンを滲ませて演じてほしいとの要望が。
鳥海さん、そのリクエストを受けすぐさま演技に反映してくださいました。

渡瀬透真役の羽多野渉さん。前作に引き続き、落ち着いた和風の男前な雰囲気で、また、本作では恋人となった美和への愛おしさを溢れさせて演じてくださいました。
基本のトーンはそのまま、さらに美和より11歳の年齢差があることから、年下感も意識して演じてもらえるよう伝えられました。

オヤジ妖精役の緒方賢一さん。コミカルで愛嬌溢れる演技がとても素敵です! 前作と変わらない、キャラクターのイメージそのままの演技でテストは一発OK。
さらに緒方さんには、作品のコメディ部分をオヤジ妖精が中心となって引っ張っていってほしいというリクエストが。
「存分にやって頂いていいですよ!」という声に、表現のふり幅を大きくしたり、テンポに強弱をつけたりと、オヤジ妖精が何とも生き生きとしています。
テストの時点から楽しさ全開です!

オヤジ妖精【本来の姿】役の鈴木達央さん。緒方さん演じるまさしく“オヤジ”というキャラクターから一転、美青年な妖精を演じてくださいました。
口調は緒方さん演じるオヤジ妖精と同じなのに、イケメンオーラや色気を出して演じてくださり、前作同様こちらもイメージぴったりということで、
テストのまま進んで頂くことになりました。

篠澤京晟役の興津和幸さん。篠澤は本作から初登場のキャラクターで、一見イケメンと思いきや、研究のためなら他人の犠牲も厭わないマッドサイエンティストです。
テストでは、妖艶さ、ナルシストさを出しながらも変人の研究者という設定を意識して演じてくださいました。
妖しげな雰囲気がまさに篠澤! 基本のラインはそのままに、とにかく変態性(笑)を全面に出して演じて頂くことになりました。

また、その他の各キャラクターのイメージや要望などもキャストの皆さんに伝えられ、キャラクター設定が終了しました。
テストの段階から、イメージぴったりのキャストさん達の演技に、早くも完成が楽しみで仕方ありません!

物語は、精気を蓄えて美和のもとから去ったはずのオヤジ妖精が、再び弱体化して戻ってきた場面から始まります。
前作では、憑りつかれた美和以外にはオヤジの姿が見えていませんでしたが、今作では中途半端に力を失ったために、誰にでも見えている状態に!
相変わらず我が道を行くオヤジ妖精と、呆れつつも憑りつかれるのが二度目ともなると慣れた様子の美和、そして美和が男に襲われる原因となった
オヤジ妖精の存在に苛立ちを抑えきれない渡瀬…と三者三様のやり取りが面白く、また息のあった演技に冒頭から物語の世界に引き込まれます。

鳥海さんの演じられる美和は、荒い口調で柄の悪い雰囲気ながらも、実際には面倒見がよく、部下達からは「御頭」と呼ばれ慕われているキャラクターです。
そんな彼がオヤジ妖精の影響で男を引き寄せる様子を、鳥海さんがフェロモン全開で演じてくださっています。
セリフの端々からじわじわと匂い立つ色気がとてもセクシー!
また、オヤジ妖精に憑りつかれた影響で、仕事中でさえも欲情してしまう美和。ところかまわず湧き上がる欲望に戸惑いつつも止められない美和の葛藤を、
鳥海さんが息を使ったり声をかすれさせたり…とお色気ムンムンで演じられています。
なんとも艶めかしい美和の様子に、スタッフ一同、思わず顔が真っ赤になってしまうほどでした(笑)。

さらに、前作と、渡瀬と恋人同士になった本作の美和の心情にも変化をつけて演じてくださっています。
渡瀬との関係を大事にしたいと思ったり、渡瀬の喜ぶ顔を想像してわくわくしたりと、恋をしている美和の姿は微笑ましく、可愛いらしいです!
オヤジ妖精に憑りつかれるという難儀な状態にありつつも、幸せそうな様子にほっこりと温かい気持ちに包まれます。

・・・余談ですが収録中、こんなエピソードが。
星を演じられる伊勢文秀さんが、美和を襲うシーンについて悩まれていたところを、鳥海さんが優しくアドバイスされている姿が印象的でした。
後輩を指導し引っ張る姿が部下を率いる美和の姿と重なり、鳥海さんはまさに美和役にぴったりだと思いました。

羽多野さんが演じられる渡瀬は、オヤジ妖精のせいで男を惹きつけてしまう美和のことが、心配で仕方がありません。
セリフに強弱をつけて不安な様子や嫉妬心が渦巻いている渡瀬の心情をリアルに表現してくださっています。
また、本作では嫉妬深い渡瀬の独占欲が爆発です!
「家に閉じ込めておきたい」「万が一(他の男に)ふれさせたら、お仕置きさせてもらうことにします」
といったセリフや、美和が星に襲われキスマークをつけられた箇所に上から自分のキスマークをつけるなど、普段の落ち着いた渡瀬とは違う表情がたくさん。
羽多野さんが声を低くしたり、緩急をつけたりしつつ、渡瀬の愛情故の美和への強い独占欲を存分に表現してくださいました。

普段は仕事も熱心で凛々しい男前の渡瀬。男に狙われる恋人を守ろうとする姿はとても男らしくかっこいいのですが、
美和の言葉に一喜一憂、耳まで真っ赤にして喜んだり、照れたりする姿も。
美和のことになると感情を抑えきれず、怒ったり、独占欲丸出しだったりと、羽多野さんが渡瀬の様々な顔をメリハリつけて表情豊かに演じてくださっています。

緒方さん演じられるオヤジ妖精。本作でも緒方節炸裂の可愛らしくコミカルな演技で、オヤジ妖精が登場するたびにスタッフブースから笑いがこぼれます。
オヤジ妖精はとにかく自由奔放。緒方さんが声を張ったり、テンションを急上昇させたりと、オヤジ妖精のくるくる変わる表情をフルパワーで演じてくださっています。
まるで目の前にオヤジ妖精がいるかのような生き生きとした緒方さんの演技にご注目ください。
また、そりの合わないオヤジ妖精と渡瀬のやり取りは本当に面白いです!
二人の情事に空気を読まずに茶々を入れるオヤジ妖精にブチ切れる渡瀬…緒方さんと羽多野さんのテンポの良いかけあいが何とも楽しく、
コメディ感あふれる面白いシーンに仕上がっています。

鈴木さん演じられる本来の姿のオヤジ妖精は、出番はあまりありませんが、存在感たっぷりに演じてくださっています。
特に美和との別れ際、やわらかなまなざしで美和を見るオヤジ妖精。鈴木さんが温かみのある声でオヤジ妖精の心情を表現されます。
紆余曲折ありながらも、オヤジ妖精と美和の繋がりを感じさせる、なんとも素敵なシーンになっています。
オヤジ妖精の魅力を十分に表現してくださった緒方さんと鈴木さん。本作を聞き終えた後、きっと皆さんもう一度会いたくなるほどに、
オヤジ妖精にハマってしまうこと間違いなしです!

興津さんが演じられる篠澤は、美和や渡瀬、オヤジ妖精にも負けないくらい濃いキャラクターに仕上がっています。
研究のためなら多少の犠牲はかまわないといったマッドサイエンティストな篠澤を、興津さんがねっとりとした怪しい雰囲気で演じてくださいました。
オヤジ妖精への興味から、美和に付きまとう篠澤。二人を捕え身体を調べるシーンはぜひお聞き頂きたい場面なのですが、
オヤジ妖精と美和を調べる研究者としての高揚感と美和のフェロモンに影響を受け高まる恍惚感…
息や間、声に抑揚をつけながら、またエロスも含ませて…と、篠澤のエキセントリックな一面を存分に演じてくださっています。
興津さんの演じられる篠澤の登場シーンはどのシーンも必聴です!

原作の楽しい雰囲気そのままに、鳥海さん、羽多野さんをはじめとする素晴らしいキャストの皆さんの熱演と、
笑いあり、切なさあり、エロスありのストーリー展開に最初から最後までノンストップで聞けること請け合いです。

そして、肌を重ねるシーンでは、二人の濃厚なやり取りに赤面必至!
職場の医務室で♥ 社内にある実験用の車の中で♥ 温泉の湯船の中で♥ そして旅館の部屋で…♥ と、様々なシチュエーションがお楽しみ頂けます(笑)。
もちろんどの場面も愛が溢れたラブラブなシーンばかり! 羽多野さん、鳥海さんの熱気あふれる演技により、どの場面も終始濃厚なラブシーンに仕上がっています。

以上、キャストの皆さん方の息のあった演技により収録は順調に進み、無事本編が終了となりました。

そして、購入特典の「鳥海さん、羽多野さん、緒方さんによるフリートーク」では、印象に残ったシーン、夢中になるほどハマったこと等、
盛りだくさんの内容となっています。
内容は手に入れてくださった皆様のお楽しみなのですが、ちょっぴりお話しますと――
鳥海さんの“最近愕然とした話”、羽多野さんの“部屋には○○がいっぱい”、緒方さん“便器(元気)ですかー!”等々、笑いが絶えないお三方のトークは必聴です。
緒方さんの冴えわたるダジャレは爆笑必至! 皆さんぜひぜひ手に入れて下さいね。

今作も松雪奈々先生の描かれた魅力的なキャラクターを音で表現できるよう、拘りに拘った収録はチームワークもよく楽しい雰囲気の中で、無事終了となりました。
長時間の収録でお疲れにも拘らず、「お疲れ様でした~!」とにこやかにスタジオを後にされたキャストの皆さん。本当にお疲れ様でした!
6月28日発売、「なんか、淫魔が見えちゃってるんですけど」。皆さんぜひお楽しみください!



  

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